多層基板とは?
回路基板は、片面基板から始まり、両面基板、多層基板、ビルドアップ基板と、回路の高機能化に伴い発展してきました。
基板の多層化は、
・プリプレグと呼ばれるプラスチック樹脂
・ガラスクロス
・銅箔
を積層することが基本的な作り方になります。
4層、6層基板は一般的に使用され(2020年現在)、更に高機能化した回路基板の場合、8層、10層、・・・以上などの多層基板も存在する。
積層方法
基板の一般的な作り方は、基材に銅貼板を両面に貼る形式で積層します。
積層法には
・ピン・ラミネーション法
・マス・ラミネーション法
の2種類が一般的です。
【ピン・ラミネーション法】
ピン・ラミネーション法は、銅貼板、プリプレグに基準穴を設けてピンを通し、位置決めをした後、積層を行います。
【マス・ラミネーション法】
マス・ラミネーション法は基準点(アライメントマーク)をもとに、画像による位置合せを行います。
どちらの積層法であっても、多層版は以下の事を注意しなければならない。
1)層間剥離(デラミネーション)
2)ミーズリング(熱ストレスによるガラス繊維の剥離)
3)クレイジング(機械的ストレスによるガラス繊維の剥離)
多層基板の注意点
ガラスエポキシ基板は板厚方向(Z方向)の熱膨張が大きい。
多層基板では、実装時のはんだ付け加熱の際にスルーホールめっきの割れが発生することがあるので注意が必要です。
【コーナークラック】
スルホールのコーナー部(ランドの角)で発生する めっき割れ。
【バレルクラック】
スルホール内壁で発生する めっき割れ。
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