はんだ接合部は、日々の繰り返し温度変化による膨張収縮応力等によって、はんだ接合部中の多結晶体や合金層等が再結晶化し、粗大化していく。
はんだよりも硬く脆い性質のある上記らが、接合部内に成長していく事により、受けた応力に耐え切れなくなりクラックを発生させて応力解放する。
これが、クラック発生のメカニズムである。
すなわち、はんだ実装初期においては合金層は厚過ぎず、その他多結晶体も緻密化されている状態が良好な 実装初期はんだ付け結果といえる。
補足:SEMは電子銃から加速電子を検体に照射し、その反射電子や二次電子等を映像化する顕微鏡である。原子量の大きいものほど白く、小さいものほど黒くコントラストし映像化する。
※有鉛共晶はんだ=白:Pb、灰:Sn、濃灰:Cu
※鉛フリーはんだ=白:Ag3Sn、灰:Sn、濃灰:Cu